User's Story

Takashi Doi

土井 陵
トレイルランナー
1981年8月14日
大阪府出身


自己表現。
それは、僕らが追求すべき永遠のテーマだと思う。

トレイルランニングを初めて僅か3年。
土井さんはすでにたくさんの実績を手中に収めている。
2015年の活躍は目覚ましく、国内での様々なレースでの優勝をはじめ、ヨーロッパのビッグレース、UTMBでこの年の日本人最高位の11位でのゴールを果たした。
トレイルランニングの世界に、彗星の如く現れたのだと、そう言う人もいるかもしれない。
でも、僕は土井さんと出会って、そうではないと思った。
スラッとした体つきなのだけれど、バネの強そうな屈強な体。
たくさんのランナーを見てきたけれど、土井さんの体は、自分の意思で作り上げてきたのだ、という、そんな印象がある。
土井さんの努力量は人並みではない。

「自分の目標に向けて毎日の積み重ねが大事だと思っています。
弱い自分としっかり向き合い、決して他人に影響されることなく対峙することが大切です。
そして、自分が決めたことはしっかり責任を持って実行することを意識しています。」
目標に向かう自身の姿勢を、土井さんはこう表現してくれた。

学生時代はバスケットボールに打ち込んだ。
キャプテンという立場で、自分を律し、チームを引っ張ってきた。
チームスポーツと個人スポーツの違いはあれど、今の土井さんの強さは、この時に形作られたのだろう。

「トレイルランニングで悔しい思いをしたことがないかもしれません。
 ケガや不調があっても自分の責任ですから、相手に負けて悔しいというふうに思ったことはないです。
 自分より速い人はもちろん、他のランナーもリスペクトしています。」

全ては自分に帰結する。

だから、土井さんは自分を磨き続ける。
自分としっかり向き合い、それを受け入れる。

自分というものを表現するために、努力を惜しまないのは、土井さんの資質だ。
たとえトレイルランニングをやっていなくても、彼は自分を律し続けていただろう。
そして、成功を収める。
そういう生き方をする人なのだと、僕は思う。
トレイルランニングというアクティビティがそこにフィットした。
土井さんの人間性。
それを表現する場がトレイルランニングという舞台だった。

誠実な土井さんに似合う白いバックパック。
これを背負ってアルプスを駆け抜ける土井さんの姿が、目に浮かんでくる。

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